4月9日〜10日 

netflixでちょこちょこ観進めていたアニメ「ピンポン」完走する。実写映画もそうだったけど試合風景をどう表現するかという点でかなりの工夫が見られていた。なにより素晴らしいのはあの絵。湯浅政明さん天才だ。「夜は短し歩けよ乙女」鑑賞へと弾みがついた。別にそこを意識してピンポンを見ていたわけではなかったけど。明日くらいには見に行きたい。

ジム・ジャームッシュストレンジャー・ザン・パラダイス」を観る。エヴァの服装のオシャレさったらなかった。結構ジェンダーレスな感じの格好で真似したいなと思った。ファッションが1周したのかなんなのか、2017年のいまでもバリバリいける服装だと思う。映画のほうはシーンが変わるごとに暗転を繰り返し、小編がいくつも積み重ねられた小説のようで。とてもリズム良かった。何か大きな事件が起きるタイプの映画ではないけれど決して退屈はしなかった。ハンガリーからニューヨークへとやってきた少女エヴァはニューヨークでもグリーヴランドでもフロリダでも退屈にしていた。自分がエヴァに忘れられてなかったことに喜んだり、ウィリーの叔母に何度負けてもカードゲームで挑もうとしたりと常に可愛げを見せるエディ。エヴァと映画デートと思いきやよくわからない2人の男が付いてきてしまい、上映中何度も彼女をチラチラと盗み見るビリー。いいシーンがいくつもあった。とりわけ冒頭のエヴァがNYを歩く姿を真横から捕らえたショットがナイス。

録画してあった「ドキュメント72時間 運命の七叉路」も観た。本筋とは関係ないかもだけど「道が変われば街が変わる」と言っていた男性の話に興味を惹かれた。あの場所が七叉路じゃなかったら街は、周囲に住む人たちはどうなっていたんだろう。

日曜日に下北沢で購入した「月刊ドライブイン」。とりあえず一編だけ読んだ。廃れつつあるドライブインひとつひとつにまつわる物語が丁寧に編まれている。お店の歩みを追うことで、その店主のこれまでの人生や街の歴史が顔を覗かせる。まだ半分しか読めていないのだけど。また刊行に至るまでの経緯などに触れた編集後記も興味深く読んだ。詳しくは実際に本を手にとって読んでもらいたいのだけれど、そこに「ドライブインについて考えることで、たとえば日本の戦後の姿(のようなもの)が浮かび上がってくるのではないかと思ったのだ」という一文があって。何か大きな物事を語るために、一見するとそれとは無関係で、かつ取るに足らないようにも見える事柄を丁寧に積み重ねていくという同書の方法論にすごく胸を打たれた気がする。この雑誌はこれからもしばらく続けて刊行されるそうなので続きも楽しみ。